趣深山ブログ よもやま編

趣深山です。四国 剣山 三嶺 天狗塚 周辺の山域での山歩きについての話題です。 (C)since2002 趣深山 (shumiyama@gmail.com)

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「登山者等の位置検知システム」について研究されている富山県立大学の岡田教授の講演

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「登山者等の位置検知システム」について研究されている富山県立大学の岡田教授の講演。

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■ 携帯電話
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昨今 多発する山岳遭難のなかで 遭難者(要救助者)から 「SOS通報」する通信手段で一番多く使われているのは 携帯電話。

いまどきの 携帯電話にはGPS機能も付属しているのだが、 携帯電話の通話に使われている 電波の周波数帯(800MHz--2.1GHz)は 山岳地帯では伝搬性能が悪く 遠くまで つたわりにくい周波数なので 山岳地帯では携帯電話での通話は「圏外」表示が多くなる。

山岳地帯で 遭難者が携帯電話を通じてSOS発信しようとしても 限られた場所でしか 通話できない。

たとえ 運良く つながった携帯電話も 途切れ途切れで 不安定になりやすく、要救助者(遭難者)の携帯電話からの「 SOS 」通話も不安定で位置も特定できず せっかくのGPS機能も活かせないまま、実際の 遭難者の捜索には レスキュー関係者に 多大の労力と困難をしいることに つながってきている。

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■ ヤマタン
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剱岳など 険しい山岳地帯が ひかえている富山県では 以前から 山岳遭難対策から「ヤマタン」という小電力電波を利用した探知システムを 雪山登山者などに貸与するなどして山岳遭難にそなえている。
ただし、ヤマタンは 50MHz帯 の微弱電波で、遭難者からの送信を探知しても 送信位置の正確な特定が難しくて、なかなか位置情報として絞り込めない。

このため  2012-2013年の小窓尾根遭難者捜索のさいも、電波はとらえても遭難者の絞り込んだ探索はできないヤマタンの限界に直面した。

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■ 電波で 登山者位置の把握
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道迷い遭難防止や スピーディーな救助 のうえからも 正確な位置情報を いちはやく 遭難登山者や 救助する側に知らせ 遭難者の探索をもっと的確に ピンポイントで絞り込むビーコンの導入が 望まれている。

近年、GPS機器がコインの大きさ ぐらいに超小型化、高精度化して ピンポイント位置情報 自体は いとも簡単にえられるようになってきた。

が、問題は 携帯では「圏外」となる山岳地帯でも 安定的に 双方向可能な通信手段をどう確保するか。そのための通信機器と、その周波数帯は?

圏外の山岳地帯でも 何キロも 安定的に 伝搬する 山岳地帯に向いた周波数帯の確保が システムのポイントになるが、国内の各種制約など、いろいろ難しい課題が多くて、通信手段として理想的な位置通報の通信端末が、なかなか登場しにくかった。

457kHzの雪崩ビーコンは普及しているが 微弱電波なので 近くまで行かないと反応しないので やはり 雪崩対策専用だ。


黄色が今回紹介する「登山者等の位置検知システム」

こうしたなかで 富山県立大学の岡田教授は 登山者の位置検知システムの研究開発を 長年にわたり 精力的に行ってきた。 

基礎実験をつみかさねて、研究開発して、試作機をつくり、実際に、山岳地などで、試験をくりかえして、改良に、改良を つみかさねてこられた。

そして 昨年2014年12月4日には 石川県医王山周辺で 公開実証実験を行い、完成された探知機器の性能と実力を 公開で実証された。

今回のシステムについて 富山県立大学の岡田教授が 2015年2月 わざわざ四国の地に足を運んでいただいて ご講演された。





以下 富山県立大学の岡田教授 講演での 私的メモ

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(1) 「 150MHz 」の周波数帯を使う
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 山岳地帯での伝搬性能 良好の 周波数帯として 150MHzの周波数帯を採用。

北陸などの積雪の多いところでも 天候などの 影響を受けにくく かりに3m位 雪中に埋没しても しっかり 探査できる周波数帯として、いろいろ試してみて 150MHzが一番 よかった。

150MHzは 多少山などに 遮蔽されても 障害物を 回折して伝わる 性能があり 山岳地では 伝搬性能がとても良い。


端末の出力にもよるが
 
(高出力にすれば 伝搬距離のびるが、電池消耗が激しくなり、大容量の電池が必要になり、携帯性落ちる)


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岡田様の 基礎研究によれば
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コンクリート壁50cm 透過
水没10mでも検知が可能
降灰の厚さが50cm
積雪下10m検知可能
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など 150MHzは とてもいい伝搬性をもっている。

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(2) 登山者端末は120グラム
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GPSを内蔵した 120グラムの端末は 個別IDを持っており 救助要請のSOSボタンを押せば 直ちに現在位置を個別IDとともに捜索端末や基地局に送信。

捜索側が受信完了したとの確認を 遭難者側にフィードバックして 送信完了し 、「確かに捜索側が受信した」との確認の意味で 遭難した登山者端末に「捜索側受信完了済の赤ランプ」(状態通知LED)を点灯。

「捜索側受信完了済の赤ランプ」(状態通知LED) があれば いわば安心ランプとなって、 遭難者がイライラと 送信が届いたどうかが 不安で 再度 再再度 再三再四 繰り返し ボタンを押す必要はなくなる。

これは 遭難者に 安心感を与える すぐれものの システムだ。


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(3) 捜索側端末
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捜索側端末も携帯便利なように 登山者端末並みのコンパクトさで タブレット接続で位置表示も可能。
捜索側端末では、遭難者の端末を遠隔リモート操作もできる。


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(4) 中継リレー可能
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山岳地帯では 中継リレー可能で たとえば山小屋などで次々に 遠方まで届くシステムだ。


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(5) ヘリコプターから探索
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ヘリコプターは 基本6km以上だが 富山空港の 上空に あがっただけで 直ちに へりは 12位km先までの遭難者からの電波を 受信可能となるほどの良好な電波伝搬、受信性能だ。

遭難者発信の 電波は ヘリが雲中にいても 受信可能。

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(6) 山中では つねにスタンバイモードで 電池消費は抑制
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運用の 基本は山中では つねにスタンバイモードにしておくことで、電力消費は抑えられ、電池の継続時間は長く、電波占有は効率的になり 混信も避けられる。

そして いざというときに遭難者が 手動で SOSをいれる 手動モード。

もしくは 捜索側から 遠隔操作で遭難者の電源を本格的にいれて、GPS位置情報、端末ID など送信させることができる リモートモード。

さらに GPS取得後 要救助者が 谷底 クレバスなどに転落した場合にたいしても、GPS衛星電波取得できない想定で 登山者の端末自体で電波発信させて 位置を探索できるモードもある。

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(7) 登山者が意識不明の場合 リモートで操作
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遭難しても 登山者に意識があって 自らの意思で手動操作して 要救助の要請を出す場合は問題ない。

が、もし 登山者が不意の墜落や転落 雪崩にまきこまれたり などで 自ら 手動操作もできない状態に陥った時。

低体温症や外傷などで、意識がなくなったりして 端末を手動では操作できない事態になってた場合。

その場合でも対処できるよう リモートで操作できる探索モードもそなえている。

捜索側端末から 遭難者端末を遠隔操作させて GPSデータなどを取得 以降 探索される側のモードにして 探索をしやすくする。

要救助者の意識が「ある」「なし」 とは関係なく 捜索側端末から 遭難者端末を遠隔操作することが可能である。
これが 従来 ややもすれば 長期間 大変な労力を要していた 行方不明者などの捜索が容易になり 早期発見・救出につながるだろう。


北陸総合通信局「登山者等の位置検知システム」の実証試験を公開
平成26年12月4日(木)医王山スポーツセンター
http://www.soumu.go.jp/soutsu/hokuriku/press/2014/pre141125.html

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(8) 電池消耗を抑える
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 法令上 特定小電力無線局として1Wの出力まで許容されているであるが、

高出力にし、電池の持続性から電池容量を大きくして 電池の持ちをよくしようとすれば 嵩張って 重くなり、 携帯性が落ちる。

出力を上げれば 伝搬距離は延びるが 電池消耗が激しくなるが、 出力を落とせば、省電池などメリットはあるが 伝搬距離は落ちる。

出力、電池消耗、伝搬距離、電池容量、電池持続時間、携帯性の バランス上 ちょうどよい 最適な選択があって、むやみやたらに 高出力 大容量重量電池ばかりが 良いわけではない。

電池消耗を抑え、軽快な携帯性をもって 捜索に必要な 探索範囲に届けばいいのである。


実証実験で使われた端末は バランスよくまとめられた 良好なスペックだ。


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(9) 電波法令上の課題
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機器自体の完成度は高いのだが、最後に実用化にむけてクリアーしなければいけない最終の課題として、電波帯域の電波法令上の 課題が残っている。(総務省管轄の法令)

利用しようとする150MHz周波数帯は、すでに動物探査システムで使われている帯域。

規制緩和で 2012年省令改正で 動物検知通報システム特定小電力無線局は 出力が 10mWから1Wまでアップして 使いやすくなったが、動物探査システムは、雪崩ビーコンのように常時発信モードでつかわれていて、電波が常に混雑しやすい。

しかも 常時発信だけに 電池消耗が激しく、動物につける首輪は大きく、重い。

さらに探知するアンテナは扱いにくく、探索効率がとても悪い。

動物探査システムの効率化も、この際、早急に、はからなくてはいけない。

動物探査システムも 連続的に送信する ビーコン方式を GPS測位と送信制御を組み合わせた 軽量で 探索に効率的な機器にして、小さな首輪で、より効率的な情報が たくさんえられるシステムにすれば、限られた電波を有効利用できる。


 注 [必要なときだけ 送信するように すれば 10倍の電池持続になる] 


貴重な 150MHzの帯域の電波 の有効利用には まずチャンネルの帯域をナロー化し 必要なときだけ 発信するモードにしていかなくては、容量的に とても足りないのだ。


 注 [ナロー化 すれば 50倍の容量になる] 

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(10) ナロー化 時間的に整理
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電波の帯域をナロー化して 使えるチャンネル数を増やし 時間的に電波使用時間を整理して 必要なときだけ瞬時に電波を発信するようにして 限られた周波数帯の有効利用を図らなくては 登山者捜索と 動物探査ともに うまく 運用できない。



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(11) 山小屋に探索や中継基地
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 さらに有効な捜索が行えるように 探知できる基地として 山小屋などの救助ネットワークをしっかり整えておくことが重要だ。

捜索側の 地上設備を整えることも大事であるが、さいわい 富山県側の山小屋はもちろん 、長野県側の山小屋のみなさんも 登山者等の位置検知システムの導入に きわめて協力的である。


山小屋に基地を設置すれば 劔岳 周辺 すべてカバーできる


見守り ネットワークが 構築されていることが大切だ。

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(12) 規格統一 端末の普及 
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457kHzの雪崩ビーコンが規格統一され普及したように、登山者等の位置検知システムの普及にも 、「規格統一」が絶対必要だ。

商品化する メーカーが 一定の規格を統一して 捜索側にも みな共通できるようにして 登山者端末の普及をはからなくてはならない。

規格統一すれば 普及に弾みがつく。

そのうえに、さらに 製品化される各メーカー端末の価格設定は 低廉な普及しやすい価格帯 にしてもらいたいものだ。




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(13) 登山者の意識
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普及するには 登山者自身が どんな場合でも 自助努力の姿勢をしっかり持ってもらった上で、

すべて人に頼らず セルフレスキューをしっかりできるようになって

安易に 人に頼らない 自助の 意識をさらに高めていく必要がある。

そして やはり レスキューを要請するばあい があるかもしれないと

登山者位置検知システムを 携行し 万が一に備える。




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(14) 誤操作
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アメリカのコスパスサーサット衛星利用の SPOTなども誤操作によるSOSが かなり多いらしい。

人間のうっかりミスによる 誤操作。

オオカミ少年のようにならないよう 誤操作対策も必要で、万が一の 誤操作にたいしての 「要救助の取消」をどうするかなどなど。

まだ課題はあるが 救助ボタンに 頑丈なカバーをつけ 簡単に押せないようにし 一度押しても さらに もう一段の再確認のボタン押しも必要になるかも?

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(15) あとは 電波法令上など 残された諸問題などが クリアーできれば
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いずれにしても 実証実験で証明された通り システム自体 おおむね 完成。

あとは 最後に電波法令上など 諸問題などが クリアーできれば もう実用化 商品化段階にきている段階だ。

早急に 「登山者等の位置検知システム」の運用が開始されて、遭難者の救助が、より迅速に より的確な捜索が行われ、遭難者の救命に大いに役に立つことを期待したい。


以上 (1)~(15) が 講演メモ


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講演を聞いて ここで 改めて 基本的なことを 思いおこす。

リスクホメオスタシス
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「雪山での行動に関するリスクホメオスタシスの例として考えられるのは例えば、エアバッグを装着することにより、より高リスクな単独行動を行うようになる。あるいは、ヘルメットを被るようになって滑走速度が以前より速くなる。雪崩教育を受け雪崩に対する対策に自信が生じて、雪崩斜面にどんどん入っていくようになる、などが考えられる。」

『山岳雪崩大全』雪氷災害調査チーム編 2015 山と溪谷社
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あへて 悪い たとえで恐縮だが 酒酔い止めの特効薬や胃薬を服用しながら 大酒を飲み 薬で酔を抑えて 更に深酒する ようなことがあっては ならない。

登山の基本原則にたち戻って 姿勢を正すべきで、あくまで 登山者の基本姿勢として 登山者は自然にたいして つねに 謙虚な気持ちをもち 登山技術を磨き、装備をととのえ、体調を完全にして、天候を適確に判断し ナビゲーションの読図力・地形判断力を高めしながら 道迷いのないように慎重な行動に徹し、実力に見合った 背伸びのない 余裕を持った 安全登山を行うよう 常に心がけたいものだ。

登山者位置SOSシステム完成の暁には 万が一に備えて 端末を携帯するのこと自体は 大変 ありがたいことだが 安易にSOSが出せるからといって、 登山者は 「安全登山の基本原則」を ゆめゆめ忘れないようにしたいものだ。

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[ 2015/03/03 22:49 ] 遭難 | TB(-) | CM(-)

「ヤマメモ」試運転中

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このところ 私の 山行では 「ヤマメモ」を 積極的に 使っている。

「ヤマメモ」はスマホを利用し 登山中のコースタイムなどの記録 写真 GPSデータなどを 登山メモとして残し ヤマレコと連動して ヤマレコへのアップが簡単になる「スマホアプリ」だ。

登山メモを電子データで サーバ上にアップし 公開の場合は WEB上で一般公開。非公開の場合は 限定の人にメール通知され 少なくとも 登山口と 登山ルートの概略は想定できる。

登山届の代用としてリアルタイムに現在地など 万が一の 行方不明の遭難対策に活用でき 遭難対策に有効なのだ。

今秋 御嶽山の噴火の時 行方不明の 単独行のかた、複数人パーティーなど 山の行き先、行程がわからなかった ことで捜索活動に支障が出た。

「どこの山域に行った」のかさえ わからない場合もあった。

登山届が義務付けられていないときは、たとえ すべての 登山口に 届出の設備をしても届出されない場合も多い。

こうした登山計画が出ていない場合、救助初動の 山岳遭難対策の一助となるかもしれないヤマメモ。

今後の 遭難救助のうえで 行方不明の対策として ヤマレコのヤマメモをもっと活用できないだろうか?

 現在 さかんに「ヤマメモ」試運転中で 今後のヤマメモをもっと活用していきたい。





三嶺(2014年11月15日)の登山でとったヤマメモを、下記のURLで確認できます。
http://www.yamareco.com/modules/yamamemo/tripinfo.php?trip_id=1416001087&uid=42886






shumiyama 登録済みの登山メモ
http://www.yamareco.com/modules/yamamemo/userinfo.php?uid=42886





ヤマメモ使い方


ヤマメモ 公開されているもの



[ 2014/12/01 22:36 ] 遭難 | TB(-) | CM(-)

「トムラウシ遭難事故を考える」シンポジウム

「トムラウシ遭難事故を考える」シンポジウム

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トムラウシの遭難シンポジウウム資料


「トムラウシ遭難事故を考える」シンポジウム

「トムラウシ遭難事故を考える」シンポジウム。2010年2月27日開催

共催 社団法人日本山岳協会、日本勤労者山岳連盟、日本山岳サーチアンドレスキュー研究機構 

13:00    開会 総合司会  古賀英年

挨拶 内藤順造(社団法人日本山岳協会副会長・専務理事)

13:10---13:25 ?.戸田氏による「トムラウシからの生還」  (15分)

13:25---15:30 ?.トムラウシ遭難事故の原因と背景について

座長 村越真 {8人×15分(発表12分、質疑3分)=2時間}

?(報道側から見た)トムラウシ山岳遭難事故の外観と推移
岩城史枝(岳人編集部)
?山岳遭難事故におけるトムラウシ問題の位置づけ
青山千彰(IMSARJ)
?トムラウシ遭難時の山岳気象について
城所邦夫(元気象庁山岳部)
?トムラウシにおける低体温症について
船木上総(苫小牧東病院副院長)
?マスコミの問いに対する、登山専門旅行会社の見解
黒川 惠(アルパインツアーサービス株式会社代表取締役)
?ガイドの意思決定のあり方について
磯野剛太(社団法人日本山岳ガイド協会理事長)
?トムラウシ遭難事故の法的問題
溝手康史(弁護士)
?山岳団体から見たトムラウシ問題
西内博(社団法人日本山岳協会遭難対策委員長)

15:30---15:40 休憩

後半の部; 8人のパネリストと、会場の参加者との共同討議 

座長 青山千彰

15:40---16:40 事故の原因と問題点に関する総合討議

16:40---17:30 ツアー登山における遭難事故防止のあり方について

17:30 閉会挨拶 井芹昌二(日本勤労者山岳連盟副・遭対委員長)


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日本山岳サーチアンドレスキュー研究機構
「トムラウシ遭難事故を考える」シンポジウムの当日の資料集
「トムラウシ遭難事故を考える」シンポジウムの当日の資料集(上の写真)が下記URLにて配布されています。(PDFファイルにてダウンロードできます。)

http://www.imsar-j.org/2009-04-23-09-38-06/2009-04-23-10-26-43/97-2010-03-04-08-13-46.html

社団法人 日本山岳ガイド協会 トムラウシ山遭難事故調査特別委員会による
トムラウシ山遭難事故調査報告書(最終報告書)

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シンポジュウム


トムラウシ シンポジウムで 感じたこと


2009年7月 トムラウシ山の遭難事故

ツアー登山による 大きな山岳遭難事故(ツアー登山2009)

日本山岳ガイド協会の報告書[トムラウシ山遭難事故調査報告書(最終報告書)]なども 今般 だされたが 事故の再発防止の観点から 早急にしなければならないことなど 一杯ある。

シンポジウム会場では色々な観点から 活発な討議がなされた。


遭難事故の責任追及でなく 事故の再発防止を第一に考えて討議するという とても参考になった いいシンポジウムであった。

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昨今の登山の風潮として

■なぜ トムラウシなのか いわゆる「著名山ブーム」

遠路 わざわざ 限定された 時間で 悪天候の中でも 無理して ピークハント の縦走を ツアー登山するというのも  著名山ブームに踊らされているのでは?

 もっと 他に違う登りかたで登ったり  他にいい 登るべき山は たくさん あるのでは? 

■旅程保証義務 と 安全配慮義務

表向きの 建前としては 安全が優先するのだが、本音 としては 著名山 ピークハント のツアー参加者からの強い要望などあって ガイドも エスケープ後の旅程日程の調整などなど 面倒な手続き 更には 会社からの評価など 考慮すると 少々の悪天候でも強行しやすいのが現状なのだろう。

■みんなでいけば 大丈夫? 

雪崩危険地帯でもそうだが 悪天が予想されても 皆が行っているから 大丈夫だろうと つい つられてしまう 危険が潜んでいる。

報告書の中にもでているが、2009年7月16日 ヒサゴ沼避難小屋で 出発を躊躇っていた 組織登山者の一行もツアー登山の遭難パーティーにつられて 30分後に小屋を出発した。

一行は 途中で遭難パーティーを追い抜き 何とか無事だった。


■「引率型登山」が増えてきているとか

 学校集団登山 ツアー登山 ガイド登山などが 典型的な「引率型登山」だったのだが 今日 その引率型が 流行のように どんどん広まってきているという。


■組織登山も 高齢化

かつては 山岳会、山岳部など一定の組織の傘下にある組織登山者にたいし、未組織の いわゆる未組織登山者の問題がおおきな課題であったが  組織登山団体も 今日 高齢化してきた。

本来 自己責任の原則で 活発な登山活動を行っていた 組織登山者も 高齢化してして、会には 後継の若年者がいない のが現状だ。


■組織登山者も 教育機能が低下

未組織登山者にたいし 組織化されて 一定の教育機能を持っていた組織登山者の所属する 一般山岳会も いまでは 若年層が減少し 全体的に 高齢化し 老から若への教育機能が低下している。

その結果 老から老 さらには 結局は 引率型登山の組織へとなりつつある。

■組織登山団体も引率型へ?


端的に言えば「連れていって」

自分で登る山を探し 計画し 山を登ることしかなかった時代から 山といえば ツアー登山か 引率型一般山岳会・同好組織・NPO組織などなんでもいいのだが 誰かに連れていってもらう という形へと 変化しているという。

■安全配慮義務
 
「引率型登山」となれば リーダーに安全配慮義務がでてくる。
 

■トムラウシでは 「ツアー登山」の問題だったが

 引率型登山では 事故でもあれば 山岳会・同好組織・NPO組織でも 安全配慮義務が問われる。

安全配慮義務の 商業ツアー登山だけでなく NPO組織 山岳団体でも 民事責任が問われる。 

引率型登山から
登山者のレベルアップをいかにするか?
リーダーも責任が重い。


■主体性をとりもどすこと

他人任せの「連れっていって」の引率期待型の登山者を いかに 登山者本来の 主体性をどう確立して 自立できる 登山者にレベルアップするべきか?

難しい課題だが これから 考えていかなくては いけないと思う。


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青山教授


トムラウシ山遭難事故に関して 今後の教訓として 思いついたこと
「トムラウシ遭難事故を考える」シンポジウム
 トピック的に 

■1 ザックカバー

強風下で 経験することだが どんなに 強固に固定していても 大体 ザックカバーは 風速15-20m/sec以上になると 飛ばされる事が多くなる。

このとき 流し止めの紐などで しっかり固定していかないと飛んでいってしまう。

もともと ザックカバーなどという しなものは 軽い横風の程度では使えるかもしれないが  強風雨 風雪のもとでの使用は想定していないものだ。

はっきり言って 強風雨 風雪のもとでは ザックカバーは 全く使い物にならないどころか ザックカバーを直しているうちに パーティーからはぐれてしまって 遭難した例も過去にはあるなど、 悪天候時にはザックカバーなど厄介なものになるだけだ。


もちろん 強風での行動を控えるのが一番望ましいのだが もし どうしても強風の風雨 風雪 の天候でも  行動するというのなら ザックカバーに頼らず ザックの内味で濡れたら困るものなど 個々の内容物をしっかり 濡れないよう しっかり防水対策しておくことが むかしからの山屋の常識なのだ。

そういえば もとはといえばザックカバーなど 低山ハイカー向きのもので 沢屋は わざわざ ザック本体に 排水穴を開けるなど、昔の山屋には 全く無縁のものだった。

 

トムラウシ遭難パーティーではザックカバーが飛ばされる報告があった。

もっとも ザックカバーが飛ばされる程度の風が吹くということは かなりきつい風雨だから 一般的な山歩きでは 行動を慎重にという シグナルがでていると 感じるべきなのだろう。


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シンポジューム


■2 低体温症対策 「頭を冷やすな」


トムラウシ遭難事故の 直接の遭難原因は 強風雨と低温での行動で 低体温症となったことだった。

低体温症で 行動が鈍くなり 中でも 頭脳を冷やして 正常な判断能力が低下。

冷静な判断を下せば 色々と対策が出来たことも 判断力低下で 次々と 深みにはいっていってしまい さらに 低体温症を悪化させてしまう。

低体温症対策は 結局「予防しかない」という。

状況が悪くないときに 頭を冷やさない ようにし 低体温症予防処置をする必要を痛感した。

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「本遭難の直接的原因である低体温症は、予知が難しく、教科書どおりにはいかない。初期段階での対応が肝心だが、それより以前にガイドは、雨、風、気温、年齢、体力、補給すべきエネルギー(カロリー)など、どのような状況、あるいは環境になったら低体温症の危険があるか学習し、よく理解しておく必要がある。」
トムラウシ山遭難事故調査報告書(最終報告書)


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■3 携帯電話


携帯電話の普及で 安易な救助要請が増えた という指摘もある。

山の原則は あくまで自力で無事下山すること。

まず第一の基本原則は なんとしても無事自力で下山することに最大の努力を払うべきだ。

その原則を前提としても 万が一 不幸にして 救助を要請しなければならない事態に陥ったとしたら、諸刃の文明の利器といえるのが 携帯電話。

2009年7月16日 トムラウシでの遭難の 救助要請も携帯電話で 行ったが遭難パーティーは 7月14日 避難小屋では携帯電話で天気情報も入手した。

何故 もっと はやく救助要請をとか もっと 詳細なウェザー情報を取得しなかった とかいわれるのも 携帯電話があるからこそで、連絡がつけば 色々と出来ることが沢山でき 選択肢が増えるのである。

低体温症でない 冷静な判断能力を維持して 通話可能な場所をチェックするなど 非常時なら携帯電話を活用できるよう 普段から訓練として 色々なシミュレーションも 考えておくべきだ。

なお 最近の携帯電話の新機種にはGPS機能が付属している。

GPSをもっていて うまく活用できれば 道迷い遭難はぐっと減る。

それでも 万が一遭難し 救助要請するというのなら  GPS位置情報もチェックし通報しておけば  救助に向かう捜索範囲をピイポイントに狭めて 救助を素早くできる。

GPS、 遭難した時、救出養要請するとき、あるいは遭難防止対策に 是非活用したい。

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■4 地上風は 地形で左右される


2009年7月15日 トムラウシ山付近では 南からの風は 地形的な要素で弱まり 雨はふったものの風がなかった。翌 7月16日は 風向きは変わり 横からの強風雨となった。

気圧配置で変わる 風向きなどは 山の上では 山の地形で地上風は風の強さ 風向きなど 大きく左右される。

山間地では この位置では この風向 風力、 ここでは 違う 風向 風力と 地形で左右されてしまう。

出発時点での風雨 風向と 途中の各ポイント。

地形図で予測も出来るが 多分に 経験的な要素が多い。

ここで この風で あそこなら どのくらいの風。 予測がつけば 対応も出来る。

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■5 山では「はやめに 天候が悪化」し 「天候回復も遅れる」

「昼からは晴れる」とかいう 平地での天気予報を聞いて 山へ行くと 大体において 思ったより天気が悪いのは 山では いつものことである 。

一般的な天気予報は平地での予測。
平地では 気圧の中心で判断するが、気圧の周辺部でも 山の天気は影響する。

だから 山地では、タイムリードというか 数時間は早く悪化、 回復もタイムラグで数時間 いや半日以上 かも知れないが ずれがある。

「昼からは晴れる」というのは 平地でのことであって、常に早めの 変化が現れ 回復も遅れるのが 山の天気だ。

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■6 一方は遭難 一方は無事。

2009年7月16日 無事トムラウシ温泉へ到着した某パーティーがあった。

7月16日朝 遭難パーティーの出発から30分後 ヒサゴ沼避難小屋をでた組織登山者のパーティーは リーダーとサブリーダーの意見の相違はあったり 多少の低体温症になったりしながらも 全員無事トムラウシ温泉へ到着した。

一方は遭難 一方は無事という現実。

遭難パーティーとの 違いは 一体 どこに あったのか ガイド協会の事故報告書にでていた。

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「このパーテイがアミューズPと同じ時間、同じコース、同じ気象条件下でありながら無事下山できた理由は、周到な準備、仲間意識、前日の短い行程による体力の温存、長時間の停滞がなかったこと、などが挙げられる。
しかし、天候の予測とパーティの行動決定については、意見をまとめることに苦慮していた。行動に不安を感じたら、やはり安全策を優先させるべきだろう。結果的に無事下山できたとはいえ、あの悪天候の中、ヒサゴ沼の避難小屋を出発すべきではなかったと思う。(金田正樹 記)」

縦走日程を強行した遠因に 民宿の予約 帰路の切符の手配 などあるとしたら エスケープ下山の可能性などにたいして フレキシブルな対応ができるよう 旅程変更が可能な計画が 今後は必要になるのだろう。

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■7 登山のDNA

シンポジウムのなかで

「ツアー トレッキング会社のなかで 元々 山屋が起業し 社員も 山屋のDNAを きちんと 引き継いでいる ツアー トレッキング会社は 僅か数社。」という発言があった。

今日 ツアー会社 トレッキング会社 をはじめ 山岳会 同好会 NPO組織など引率型登山を実施するのであれば   すべて 登山のDNAを引き継ぐ 立場で 判断すれば 良いのだが、リスクのある コースを 、「旅行会社」として たどろうとするところに 基本的な 問題が潜んでくるのだろう。

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「そもそも旅行業界の中で、元々専門家である登山家たちが起業して成り立ち、経験の深い登山家たちが実務を行なっている旅行会社は、わずか数社にすぎない。概ね百名山などの付加価値に着目して商品化し、あるいは他社が成功していることに追従して企画・募集している旅行会社がほとんどである。
 つまり、ツアー登山業界は、旅行業のレベルで考えて「登山」を安易に商品化していないだろうか。体制的には整っているように見えるが、それはビジネスとして成立しているだけで、登山活動の着実な実施と安全性の確保という観点から検証すると、実力不足を感じさせる会社がほとんどではないだろうか。経営者や企画者、登山ガイドが一体となって、ツアー登山に対するレベルアップに努めるべきであろう。
 登山が、専門的な登山家や登山者だけの遊びではなく、ツアー登山という形で敷居を下げ、自然を愛する人々に広く親しまれ、定着していくことは大変喜ばしいことではあるが、そこに潜むリスクをいかに回避していくかについては、ツアー会社の責任も、ガイド同様に重い。」
トムラウシ山遭難事故調査報告書(最終報告書)
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日本山岳サーチアンドレスキュー研究機構
「トムラウシ遭難事故を考える」シンポジウムの当日の資料集(上の写真)が下記URLにて配布されています。(PDFファイルにてダウンロードできます。)

http://www.imsar-j.org/2009-04-23-09-38-06/2009-04-23-10-26-43/97-2010-03-04-08-13-46.html

社団法人 日本山岳ガイド協会 トムラウシ山遭難事故調査特別委員会による
トムラウシ山遭難事故調査報告書(最終報告書)
http://www.jfmga.com/pdf/tomuraushiyamareport.pdf
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山の遭難 あなたなら大丈夫

『山の遭難 あなたの山登りは大丈夫か』


羽根田 氏の言 のとおり 組織登山者含め 引率型登山が主流になり、自主的な 自立型登山をする人が だんだん減っている。

業界に 踊らされ 流行に 左右されることなく 自立した 山歩き を目指したい。

これからも 「自分の山」を じっくり登っていきたい。

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『山の遭難 あなたの山登りは大丈夫か』
羽根田 治 著 2010年1月15日初版 平凡社

『新聞やテレビなどで報道される遭難事故のニュースを見て、われわれは「自分も気をつけなきゃ」と思う。
だが、他人の事故を「我が身にも起こりえること」として切実にとらえられる人が、いったいどれぐらいいるのだろうか。』

『今 遭難事故が年々増え続けているいちばんの要因は、多くの登山者が「山は危険な場所だ」という認識を持っていないことにあるとあると思う』

『これほど 遭難事故が増えてしまったのは、業界全体の責任でもある。中高年の登山ブームが始まったとき、業界は「山は楽しいところだ」「登山は健康にいい」というイメージだけを全面に押し出そうとし、山の危険を説くことには決して熱心ではなかった(私 {著者 羽根田氏}もその片棒を担いでいたひとりである)。むしろ 見て見ぬふりをしていたといってもいい。そのツケが、今、回ってきているのである。』


『いずれ山は、ツアー登山やガイド登山などの、”連れられ登山”の一行に席巻されるようになってしまうのだろうか。自発的に個人で山に登っている登山者は、今後ますます少なくなっていく気がする。』

『山の遭難 あなたの山登りは大丈夫か』
羽根田 治 著 2010年1月15日初版 平凡社


ツアー登山2009 

最近の山歩きの傾向

 ツアー登山
 
BLOG  
トムラウシの遭難事故を考える シンポジウム
その1 
その2


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2010年3月13日 第1版制作
[ 2010/03/13 05:25 ] 遭難 | TB(-) | CM(-)

帰国報告会、10日後、まさか!


帰国報告会、10日後、まさか!


ダウラギリ帰国報告会から10日後



2008年正月、 槍平で、I さん N さん が 雪崩に巻き込まれ、不幸にしてお亡くなりになりました。 

暮れも押し迫った2007年12月22日のダウラギリ帰国報告会でお会いしてから10日後、 まさかの悲報。 本当に残念でなりません。

このところ 年に何回か I さん と同行させて頂いたときは いつも 慎重に計画されて行動されていたので、まさか そんなところで 事故に遭うとは信じられない、なんとも悔しい思いで一杯です。

Nさんも 山へご一緒したり、 山中でバッタリ出会ったりもあったりしたり、またダウラギリ隊の国内連絡係として活躍され、何度もメールで連絡したりしました。帰国報告会ではパワーポイントの操作を すぐ後ろの席でされていたのでした。

その12月22日の報告会のなかで述べられた I さん の一言一言は 今も耳にしっかりと焼き付いて残っています。

8000mへの挑戦は叶わなかったものの、その悔しさをバネに また新たな次の目標に向かって頑張って 行こうという前向きな気持ち、その山にかける熱意を ひたすら持ち続けて 今後も 岳人として 人としてやっていきたいと おっしゃったその言葉。

ダウラギリで非常に苦しい思いをしたのに また新たな気持ちで 次の山に向かう姿勢、 なにより本当に素晴らしいことだなと、思ったその矢先のことだったのに。。。

その再スタート直後の山行が、あまりに過酷な結末となるとは 本当に無念です。

12月22日。 「2月の山行は宜しく」と別れ際に声をかけられた、その言葉。
今も ズシンと心に沁み込んでいます。

I さん、 N さん、 
叶わなかった夢を 抱いて いまは ただ安らかにと、 
心より ご冥福を お祈りいたします。 合掌。


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2007年12月22日ダウラギリ帰国報告会でのI さん の言葉

「とにかく悔しい。 残念の一言につきる。 
本当に感想は  それ以外にない。
C3迄行きましたが そこまでの間でも高度障害 酸素不足で 自分で考えた以
上に 体の負担がありましたものの、それなりに 正直言って 必ず登れると
思いました。
それは C3まで登ると その先の C4設置予定地は すぐそこで、C4からは
 酸素を使うので、ドド、 キムらの プロクライマーと同じスピードでは登
れませんが 何回か繰り返すと、 必ず (山頂を)登れると思いました。
それだけにBCで見上げた雪空。 どんどん積もっていく雪は 同じように心に
もドンドン積もり、非常に苦しい思いをしました。

だが 山は色々なことを教えてくれましたので 、どうか今後の私の山登りの
糧に もっと申しあげるなら人生に生かしていきたい。」
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山遊なかよしカタツムリ さんの
徳島ダウラギリ主峰登山隊 登山報告会

槍平での雪崩で


I さん N さん が 巻き込まれた  同じ槍平での雪崩で 
M山岳会のEさん Kさん も お亡くなりになりました。
心より ご冥福を お祈りいたします。

山と溪谷のへっぽこ雑技団
団長の雑技的時折BlOG

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徳島ダウラギリ登山隊2007 帰国報告会


2007年12月22日開催

1-2007-12-22-19-30-houkokukai.jpg

「とにかく悔しい。 残念の一言につきる。 本当に感想は  それ以外にない。」

登山隊の皆様の 悔しさが 伝わりました。
この悔しさこそが 今後の山登りのバネになり 更に新しい目標に向かって進まれることになると信じます。

報告会有り難うございました。

「ありがとうございました (なかよしカタツムリ)コメント
2007-12-25 12:36:29
遠いところ、しかも天気も悪いなか、おいでくださり本当にありがとうござい
ました。登山期間中も、応援に感謝しています。今後とも、よろしくご指導願
います。 」


山遊なかよしカタツムリ さんの
徳島ダウラギリ主峰登山隊 登山報告会

趣深山ブログ




Iさんを偲ぶ、思い出の山行



2007年12月30日も 2008年 1月6日も 山中では 誰にも 出会うことがなかった。

ただし先週と1月6日とでは 気持ちの上で全く違った。

このコース 亡くなったIさん と過去 何度も辿ったところだけに ここで
 こんな話をしたとか この岩に腰をかけて休んだとか、 ここで こっちのルートを取ったとか、 様々な 思い出が次々と去来していった。

そのたびに 足を止め しばし感慨に耽ったりした。
 
三嶺山頂では特に思い出が多く残っていて 霧の中で突然現れたNさん
また 突然 山頂で あらわれるような気もした。

思い出が駆けめぐるたびに 悔しい思いが増幅し、残念 無念。


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2008年1月13日

この日も山中では誰にも会わなかった。

また同じ三嶺からの周回コースは 
ありし日の Iさん が突然語りかけてくるようで
 Iさんを偲ぶ山行となった。

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人柄



2-2006-01-29-08-21-i_074.jpg

2006年1月29日 剣山 三嶺 天狗塚 牛の背縦走途中 1732m標高点手前。

http://blogs.yahoo.co.jp/tow8848m/25084385.html

http://shumiyama.web.fc2.com/2006/20060129turugi_ushinose.html

初めて Iさんと出遭ったのは この付近 1732m東側を南に捲いていく縦走路であった。

偶然すれ違った この縦走路で 二、三言 言葉を交わしたのが最初だった。

人の縁は何とも不思議なもので、奇しき縁で 何年か後、2006年1月29日 ご一緒して このコースを冬季縦走することになるとは そのときは 全く想像もつかなかった。

2006年1月の縦走。 Iさんは以前 単独でこの縦走コース挑戦し惜しくも 白髪小屋で敗退したことがあっただけに、Iさんにとって かねてよりの念願の縦走コースであったようで、この時は かなり気合が入っていた。

http://blogs.yahoo.co.jp/tow8848m/14305029.html

Iさんは  見ノ越から 常にラッセルの先頭に立って 終始 我々を引っ張っていった。

それでいて 後半 足に故障がでたメンバーには付き添ってあげるほどの気遣い。気力 体力だけでなく 人間的な優しさという 人格の素晴らしさ が備わった 面も見せてくれた。

何人かでパーティーを組む場合 人の纏まりを組み上げるには 中心となる人物の 人望が他のメンバーから尊敬に値するほど得られているかが 大切なポイントである。

Iさんは 雪 岩 氷 沢 尾根 スキーなど様々な 形態の登山をオールラウンドにこなしながらも 私のような狭隘で偏屈な登山とも接点を持てるほどの 大きな器量をもっていた。

Iさんのように 幅広い 器量を持った 人格でないと 大勢のメンバーを纏めることはできない。

このとき  きままな単独行で 常に偏屈な 山行を行っている私のような者には 誰からも好感をもたれる Iさんの人柄は眩しく 素晴らしい人格の持ち主だなと思えて、 今更ながらに自分の不徳を恥た次第だった。





楽しむ



楽しむ

楽(らく)をするということではなく たの(楽)しむということである。

「やまを楽しんでるか。 楽しいんだよ。」

長い周回山行 の途中、 Iさんは他のメンバーに よく楽しんでいるかと 声をかけられていた。

もとより 山は楽しまなくては 長く続きできるものではないが、常に余裕を持って 心から山を楽しむ。

実際 Iさんは山を楽しんでいた。

だが Iさんのように心から山を楽しむのは 誰でもできることではなく 実際はとても 難しいことなのだった。

Iさんのように  心にも 体力的にも 常に余裕を持って 自然に接しないと山を楽しめる段階には とてもならない。

Iさんの境地に達するのは 並大抵のことではない。




未明の桑平から  つづら折れのヘアピンカーブ道をクネクネと車を進行中に夜が明けていった。 同乗していたSさんと私に 今度 ヒマラヤ8000mへ行くことになったと ハンドルを握りながら 初めて話をされたときのIさんの
生き生きした表情と話ぶりは いまも頭にこびりついて離れない。

「山というのは 常に夢を追い もとめていくんだね。是非 夢を実現して」 と  とてもうらやましく思いながら 励ましのことばを そのとき送った。

実は 目標に向かって 進んでいく こうした気概などは 私にはもう既に完全に喪失してしまっていたので 夢を追い求めていく Iさんの ひたむきな気持ちに接して 自分で忘れていた チャレンジ精神を呼び起こされる気もして いたく感銘を受けた次第だったのだ。

http://shumiyama.web.fc2.com/2006/20060325yahaz.html

3-2006-03-25-10-13-480_029.jpg

このとき 積雪期限定の とっておきシークレットポイントであるサガリハゲ北東台地と 膳棚北斜面を ご案内した。
この素晴らしい積雪スロープは Iさんに とても喜んでもらえた。 

今となっては だし惜しむことなく 味わっていただいて 本当に 良かった。








ガチガチの堅い急傾斜の雪面を アイゼン無しで キックステップ術だけ で軽々とグイグイ登っていく。

Iさんと ご一緒した残雪期の山行で、並みのテクニックの持ち主でない、Iさんの その片鱗ぶりを垣間見た瞬間だった。

その後 Iさんの華麗なアイスクライミングは2007年2月25日 まじかに拝見することができた。
まさに「心 技 体」一体となった クライミング。
圧倒された。


4-2007-02-25-07-17-480_020.jpg

なかよしカタツムリ氏の アイスクライミング。

難しそうな 傾斜のところでも 無駄な力みが全く無く、軽々と リズミカルな テンポのまま 流れるように実にのびのびと リラックスした感じで登攀していく。
その上 難しいアイスクライミング・ダウンも着実に軽々とこなしていく堅実な動き。 正に アイスクライミングを知り尽くした、全く無駄のない、洗練された動きにしばし 唖然と見とれてしまった。

こんな 小さな氷瀑でのアイスクライミングでも、単に装備とか テクニックとか、体の運動能力だけの問題でなく、 気力 体力 、ルートの取り方 とか 氷の読みや 判断力、あへてやや大げさな言い方でいえば 経験とか知識
 の蓄積、さらには真摯な山への取り組み方などなど、 要は 山を登る 総合的な力がそのまま このアイスクライミングに凝縮して出現しているなと強く感じ、とても 勉強になりました。有り難うございました。




好きな山を もっと登ってほしかった。



http://blogs.yahoo.co.jp/tow8848m/52950745.html

あまりに早く 逝ってしまったIさん。
好きな山を もっと登ってほしかった。
残念 無念。

本当にお世話になりました。有り難うございました。
心より ご冥福を お祈りいたします。

どうか安らかに お眠り下さい。 合掌。




お別れ会



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「槍平 抱かれ眠る 岳人の
鶴の山越ゆ 夢のまた夢」
徳島ダウラギリ主峰登山隊 隊長の短歌


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スライドを見て愕然。 まさか こんなところで雪崩に遭うとは!  
改めて事故の無念さに胸が詰まりました。

亡くなられた 方々の ご冥福を 心よりお祈りし 献花いたしました。

                                  合掌





2008年1月16日 第1版制作
2008年4月6日 更新


よもやま話 >帰国報告会、10日後、まさか
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山岳遭難救助隊

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山岳遭難救助隊

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『金副隊長の山岳救助隊日誌』

7-okutama_480-1.jpg

●『金副隊長の山岳救助隊日誌』
金 邦夫 著
2007年10月5日初版 角川学芸出版

大都会近郊の山だけあって 登山者の数も多く、救助要請は初心者からベテランまで とても幅広く発生しているが 中には 携帯電話での安易な救助要請もおおく 日々 大変 ご苦労なされている。

実際 山岳遭難救助というのは簡単なことではない。遭難が発生するような 悪天とか 暗闇など実に大変な時間帯に わざわざ でかけて いかなくてはならない。

 遭難の中でも 道迷いなどで 日が暮れて 灯火類なく 動けなくなり 救助要請するケースなどでは 相手は無灯火であるにもかかわらず探索しなくてはならない。

 暗闇の中の捜索活動は たとえ音声だけの相手の反応が頼りであっても 要救助者の位置を的確に特定し 漆黒のなか、急斜面とか崖で救助活動を安全に行うなど これは まさに訓練されたプロフェッショナルなものだけにできる技なのだと思う。

遭難のよく発生する場所など 山域の隅々まで ことごとく知り尽くし悪天候のもとで 救助活動できるというのは 卓越した技術 体力 を、持ったものにしかできないなと つくづく感心させられた。

金氏は 大都会近郊で山岳遭難救助の第一線で活躍しておられるが、氏の数多くの経験から獲られた貴重な ご意見は 拙作サイトの編集方針でも引用させてもらっている。




8-toyama_481.jpg
『遭難者を救助せよ!』



●『遭難者を救助せよ!』
細井 勝 著
 2007年10月10日第一版 PHP研究所

県の名前からして 山が多い山岳先進県。
厳しい訓練をへてつねに最強の山岳レスキュー隊、富山県警の山岳警備隊。富山県警の山岳警備隊に関する本は今まで いくつか出ているが「隊員たちの心の中まで踏み込んで、彼らが何を思い、危険な任務についているのか」をまとめた本。

『「道はヒマラヤに通じていない」それは「山岳警備隊は華々しく世界の名峰に登頂するアルピニストにあらず。いついかなるときも、尽くして求めぬ山のレスキューでいよ。目立つ必要は一切ない」との戒めである。』

「山の頂は救助への通り道」




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2007年11月10日 第1版制作
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山岳遭難救助隊

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