趣深山ブログ よもやま編

趣深山です。四国 剣山 三嶺 天狗塚 周辺の山域での山歩きについての話題です。 (C)since2002 趣深山 (shumiyama@gmail.com)

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エスケープルート

2013s0192-001.gif



2013年7月6日 

名頃 (徳島県三好市東祖谷字名頃640-8)の国土交通省 四国山地砂防事務所
名頃雨量計。

7月6日 朝7時から18時まで52ミリの雨量を観測。 降り始めから7月6日20時まで累計135ミリ。高い標高の山ではもっと降っていたんだろう。



2013年7月6日 一日中 断続的に強くなったり 弱まったりしながら 雨が降り続いて 途中には 話し声も聞こえなくなる 滝のような豪雨にも遭遇した。

が、この天候のもとでも、予定どうり 名頃から三嶺 白髪山を登り 白髪池の散策などをして 白髪避難小屋で 休憩。

午後からは 更に雨脚が強くなってきていて、 白髪避難小屋から 四ツ小屋谷川のルートで 下りだすと 強い雨脚で 山の斜面いたる所で 濁流が 勢いをつけて流れだしていて とても 危険な状態になっていた。

かりに 沢を嫌って 1472m標高点の尾根を経由しても 最後に 沢本流の徒渉があり この状況では とても厳しいことが予想される。

(その点 橋のしっかりある 丸石カズラ橋は安心だが、その他 登山道のない 獣道の尾根を下りても 大雨で増水の時など 祖谷川本流、支流の徒渉がポイントになる。)

もし 引き返しのポイントを誤ると 水かさは 急に増水し うかうか すると 退路も絶たれてしまう。

この天候では この四ツ小屋谷川ルートは エスケープルート とはならないと 察知。

遠くても より安全な 一般縦走路を通って カヤハゲ 三嶺山頂経由とすることにした。

縦走路に戻っても 登山道は水路。三嶺山頂の平坦部からの第一歩 下り口の所でさえ 沢状になって水が激しく流れるほどなので 実際山稜での雨量は かなりのものだったはずだ。


四ツ小屋谷川 上部 いたる所で 濁流が激しく流れだしてきていた。


三嶺の池は オーバーフロー



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エスケープルート

「縦走の途中ですみやかに下山できる道。
また、天候の急変などによって計画のルートを避けたり、
危険箇所を回避するために利用される道。」


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剣山 三嶺 の縦走路のエスケープルートとして一般的に
以下4ルートがあるが 1と3は林道へ降りてからバスの便など不便なので注意。

1 ス-パー林道下山分岐から剣山ス-パー林道 (徳島県那賀町木頭へ)
2 丸石避難小屋から奥祖谷カズラ橋 (徳島県 三好市)
3 白髪避難小屋から ふるさと林道へ(高知県香美市 影か別府へ)
4 白髪避難小屋から名頃 (徳島県 三好市)

■那賀郡那賀町

1 次郎笈 丸石 間 ス-パー林道下山分岐から剣山ス-パー林道へ

林道へ下りてから 那賀町 木頭北川 へ出るまでが遠い

■高知県香美市

3 白髪避難小屋から ふるさと林道へ

香美市営バスを利用するとなると
http://www.city.kami.kochi.jp/soshiki/11/shiei-bus.html

 高知県香美市 別府峡谷をへて 国道195号 別府まで遠い
http://www.city.kami.kochi.jp/uploaded/attachment/2630.pdf

 高知県香美市 ヒカリ石経由 影までも遠い
http://www.city.kami.kochi.jp/uploaded/attachment/2630.pdf


■祖谷側への エスケープルートは あとが楽だが

4 白髪避難小屋から四ツ小屋谷川経由 三嶺林道をへて名頃への下山路
沢を嫌って隣接尾根 1472m標高点経由しても 最後に 沢本流の徒渉があり 増水時は厳しい。

2 丸石避難小屋から奥祖谷カズラ橋への下山路

国体橋 かずら橋など 橋がしっかりしていて 心配は無い。
一応 これが まともな エスケープルートとなりうるルートのようです。 

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もっとも 天候に応じて 山歩きを楽しむのが 山の基本。

 悪天候の時は 欲張りの計画などは 適宜天候に あわせて 計画を変更したり縮小したりするのが 安全登山の原則で これが本当に一番大切だと 反省です。
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[ 2013/07/08 22:19 ] 山の危険 | TB(-) | CM(-)

平成19年5月3日 自転車で「遭難」

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平成19年5月3日 自転車で「遭難」
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平成19年5月3日 自転車で「遭難」

平成19年5月3日 自転車で「遭難」

平成19年4月28日の津志嶽 黒笠山 丸笹山 八面山の長い周回から 中4日、
5月3日 牛ノ背 天狗塚 三嶺 剣山の縦走。
28日の40km越える長距離に比べると、5月3日は30km余りだが 登山道の整備状況も良いし 天気も良いし 剣山三嶺間も もう 何十回と通い慣れた 比較的楽なコースだと思い 軽く流すようなペースでもって いとも簡単 楽勝モードで剣山、見ノ越へ到着。

この後の自転車でまさか「遭難」になるとは全く予知できなかった。

いつものように見ノ越から 快調に自転車で下っていて 見ノ越から4.7km先
で 不注意から自転車が転倒。落車。

突然 コントロールを失って転倒。

顔面制動で、顔面、とっさに手をついた その手の指からも出血。

眼鏡は吹っ飛びレンズ破損、ヘッドランプも壊れて割れてくれて、この分 頭
部への衝撃を吸収してくれたのかも。

通りかかった車の方が 下りてきて「救急車 呼びますか」と 助けの声をか
けてくれ 親切にしてくれたが、起き上がると 体は動く。

「大丈夫」と丁重に救急車を お断りして、ともかく 自力下山をしようと、
顔面 指など 多少の応急止血。 しばらく休んで 壊れた自転車を応急修理して 再出発。

その後 だまし だまし、 ゆっくり ゆっくり、 おそる おそるで走り 残りの久保迄の16kmは とても長く感じた。

久保の駐車地点に着いて 予備の眼鏡に替え テーピングで傷口を止血。
帰りの自動車の運転も慎重。慎重。慎重。




直接原因と背景的原因

直接原因は コントロールを越えたオーバースピードのもとで 折りたたみのクイックレリースがはずれた事だが、スピードを抑えていれば 変な振動もなく 外れることもなく たいしたことなかったのに、見ノ越 久保までの21kmを そこそこの時間で下ろうと焦っていたのだろう。

 このコース 軽い楽勝という るんるん 気分で見ノ越にきて 既に気持ちが緩みきっていながら そのくせ次郎笈丸石付近の稜線景色に見とれ 注意力が散漫になっていたのが 背景的な遠因に間違いない。

昔 高松から猪ノ鼻、池田、出合、京上、見ノ越、木屋平、穴吹、高松までのコースを自転車で1日周回をした事もあり、そこそこのダウンヒルはできると 思っていたが やはり路面状況などにあわせたスピードコントロールが大切だった。
それにしても やはり 乗り物は怖い。 
一番大きな反省点は 自転車には ヘルメットがいると大いに反省。



ケガは

 頭部を打っているので後日 念のため病院でCTをとったらセーフ。 助かった。

ただし つけ指かと思っていたら 左手の指が見事に骨折。これが一番痛い。顔面は絆創膏で 痛々しいが 幸い 縫うほどのケガでなく 薄く広くの表面だけのケガで済んだ。




謙虚な素直な気持ち

40km縦走をして中4日 慢心から 30km縦走を 軽くなめてしまい、きつい 
しっぺ返しを受けたようなものだった。 

山中では軽い楽勝の 「るんるん 気分」などでは 一寸した 気のゆるみで何が起こるか分からないことを身をもって体験し 何事も なめたらだめだと、つねに 謙虚な素直な気持ちで 山に接することの大切さ を教えてくれ 本当に良い教訓となった。

「あせらず あわてず あなどらず」今後も このペースでいかなくては。




骨折の治りも 遅れていて

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骨折の治りも 遅れていて 今度の週末も 山行きは キャンセルです。
これまで 数少ない成功体験で有頂天になり あまりに 傲慢な天狗になっていたのでしょう。

山の神が、ここで少し頭を冷し もっと 謙虚な気持ちになるよう 反省の期間を与えてくれたのかもしれません。

この骨折で 皆様から貴重なメールやコメントなど頂きまして 本当にありがとうございます。



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2007年5月8日 第1版制作
2007年5月18日 更新
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平成19年5月3日 自転車で「遭難」
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[ 2007/05/08 09:13 ] 山の危険 | TB(-) | CM(-)

一歩づつ登る 石立山の遭難に思う

一歩づつ登る 石立山の遭難に思う


★林道終点まで車で行って 少しだけ歩くような形式の山登りスタイルばかり登っていると

昔に比べ 奥山にまで 林道などが延び 交通機関が発達し 便利になった。

アプローチが手軽になることで 以前に比べ 簡単に山が登れるようになったのは 大変ありがたいことなのかどうか 色々意見があるところだが 確かに今は便利になった。

おおむね中低山では 山麓にこうした林道などができていて 林道終点まで車で行って 少しだけ歩くような登山が 最近 一般化してきているのが 現状だ。

 このようなやり方で 中低山を登っていると、 山を登るのか 交通機関の移動だけかわからないようになり、 交通機関に頼るだけの山登りになってしまうものだ。

こうした傾向は 今日 よくガイドブックなどで紹介されている 登山コースの紹介法にも問題があるらしい。

 おおかたのガイドブックなどは 中低山でも 交通機関を使って登り、たとえば 林道終点まで車でいって 最後の所だけを 少し歩いて 山頂に達するような山登りを当然のように紹介している。

それは 最短で お手軽に 山頂だけをめざす 形式の登山スタイル、 例えば流行の 著名山ブームとかの影響に連動しているのかもしれない。

「短時間に登る 。」このこと自体、確かに効率的に 山頂だけを めざす人には とても良いことなのだ。
が 中低山のレベルだと 人によっては 標高差 とか 歩行距離が伸びず 物足りない山行になるかもしれない。

こうした 最短登山ばかり登っていて ただでさえスケールの小さな 中低山の山のスケールを更に小さくしまっていたら 一番 困るのは 、いざ 標高差の 大きい もっと大きな山へ登ろうとしても 大きなスケール山を登るのに 必要な体力や 技量が なかなか伴わないということだ。

自分は 中低山だけしか登らないと決めていれば それでよい。
更に 大きな標高差の山などには興味がないとしないのなら それは それでよい。

だが 人間は だんだん欲が出て より高く登りたがるものだ。
いざ 標高差のある山をめざすとなると、中低山の最短登山ばかりする人には、かなり 困難な標高差にぶつかることなる。

勿論  低山でも意識的に トレーニング的に 登れば それなりに 効果があるでしょうが、意識的な トレーニング山行を する人は 現状では かなり少ない。

最近起こった 遭難事故を 見てみると 今日 よくある 「林道終点まで車で行って 少しだけ歩くような登山するような山ばかりを登っていること」によるのではと 感じざるをえません。




★最近の事故報告「石立山 遭難事故」

●地元の新聞報道などによると

「高知県香美郡物部村別府の石立山(1,707メートル)に某月某日 朝から登った 登山者(56)が下山せず、山田署や地元消防団などが翌日朝から捜索。県警ヘリコプターが同午前8時半ごろ、登山口から約1キロ離れた岩場でうずくまっている遭難者を発見し、県の消防防災ヘリが約1時間20分後に遭難者を収容、高知市内の病院に搬送した。遭難者は両ひざや右手を骨折しているらしく、命に別条はないという。 山田署などによると、遭難者は同僚2人と某日午前9時ごろから登山を始め、頂上に着いた後、午後から下山。遭難者は先頭を歩いていたが、同僚2人が午後5時すぎに登山口に順次到着した後も姿が見えず、同日午後6時ごろ県警へ通報した。

遭難者が発見された岩場は、通常の登山道から西南に約200―300メートル離れた山道から100メートルほど下で、通称「百間の滝」付近の切り立った岩場の下。同署は登山道を外れて迷った遭難者が、山道付近から足を滑らせ、岩場横の急斜面を転げ落ちたのではないかとみて調べている。

石立山は徳島県境にあり、周囲の三嶺などに比べ険しいという。」

●この事故は 危機一髪の所があったようで

「県消防防災課は、県の消防防災ヘリが出動中、ローターが損傷し、運航を休止したと発表した。
 同課によると、ヘリは午前8時45分、物部村の石立山に遭難者救助に向け出発。9時45分ごろ、地上にワイヤを降ろした。しかし、風に流され、地上の隊員が受け取れなかったために、斜面に接近した際、樹木にローターが接触した。 救助者を病院に運ぶ際に速度を出すとわずかに振動が出たため、空港に着陸後に調べたところ、ローターが損傷していたという。同課では某日から運航を休止。00日にもメーカーを呼び、詳しい損傷状況を調べるが、調査だけで1、2週間かかるという。運航休止の間、緊急事態には四国他県の消防防災ヘリや県警のヘリの協力を受ける方針。」




★石立山は登山口から 山頂まで 登山道が急で かつ標高差があるので 難しい山とされている。

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石立山は登山口が550m 山頂が1707mで、累積標高差1200mくらいある。

もっと大きなスケールで 大きな山に登っている方々には この程度の標高差など 全く 何の事もない範囲内の標高差であるが。
ところが 中低山の範疇などで  普段 林道終点まで車で行って 少しだけ歩くような登山するような山登りスタイルばかりを登っているとしたら、 大体 300-500-700mくらいの標高差の範囲で 登っていることが多く 1200mといえば これは 大きな標高差になるのだろうか。

石立山は 急登 標高差があるので 事故の多い 山で、2004年9月も遭難事故

http://www.i-kochi.or.jp/hp/kenkei/seian/tiiki/tozan2.htm

http://www.i-kochi.or.jp/hp/kenkei/seian/tiiki/tozan1.htm
が発生したりしている。

今回は 下山中 尾根を乗り越えるところで ルートを間違えたようだが、大体 この山域の山は 登山道自体 そんなに 整備されているわけではない。自然が多く残されている 所では ルートファインディング能力など いつも求められるのだ。

だから 石立山は 体力的にも、経験とかが求められる 難しい山とされて いて、こうした 難しい山に登るには それなりの 準備と 体力など が求められる。

今回の事故は こうしたことが不足している上に 山行計画自体に 基本的に 無理があったようで、高知県側に多大な迷惑かけたようだ。

それにしても ヘリでの救助が いかに危険と隣り合わせのなかで 行われていることか。簡単に 吊り上げられるような物でないことが よく分かった。




★「それにしても、本当に世界最高峰の山に登れる資格があるのか、そう思ってしまう登山者がいるのにびっくりする。」三浦雄一郎著より


「それにしても、本当に世界最高峰の山に登れる資格があるのか、そう思ってしまう登山者がいるのにびっくりする。特に この渋滞を引き起こしている先頭の3人グループに対しては、この疑問を感じずにはいられない。

私もプロの登山家ではない。スキーヤーであり、アマチュア登山家でしかも70歳という高齢だ。資格があるのかといわれれば、以前は?マークもついたと思う。だからこそエベレスト挑戦は、なるべく迷惑をかけることなく自分の力で登らねばと、5年間という時間をかけてきた。高所でのトレーニングも十分できたと自負している。5000m級の山のから順々にスタートし、6476mのメラピーク、6186mのアイランドピーク、8201mのチョー・オユーと5000m以上の山に6回の遠征を組み、エベレスト登山の資格があるかどうかを試してきたつもりだ。その上で、大丈夫という自信をつけてこの地までやってきたのだ。

アマチュアで高齢となれば、周囲への負担なしで行くことは絶対に無理だ。荷上げ、ルート作りなどなど、助けてもらわねばならない部分はいっぱいある。しかし もっとも肝心なのは自分自身の体力と登攀技術、そして気力だ。「シェルパさえいれば大丈夫、体力や技術がなくても登頂できる」。一部にはこんな考えで挑戦する人もいるのではないだろうか。それほどエベレストは甘くはないのに。

だからこそ、南東稜の下部で待たされているときは、腹が立った。アイスフォールの入り口で、自分でアイゼンを装着できずに渋滞を引き起こしていた登山者がいたことを思いだし、いままた、ロープをつたえればさほど難しくない南東稜の斜面を登れず、長い渋滞を作らせた登山者がいる。しかも登攀に時間がかかる者は、後方からの登山者に道を譲るという山のルールも知らない。ましてや、彼らは私よりずっと若い。

待たされていることに、単に腹を立てているのではない。8700mで渋滞するということは、登頂の断念や、下手をすれば死にもつながることなのだ。」

  三浦雄一郎著 「 高く遠い夢 70歳エベレスト登頂記 」 双葉社 2003年7月10日初版




★「いきなり」 より 大事なのは 順序よく ステップバイ ステップで 一歩づつ 登ることだ

今日では エベレストでも 渋滞するぐらい 登山の能力が低い登山者がヒマラヤの高峰である「著名山」エベレスト」に登ろうとするらしい。

どうしても 登りたいのなら 三浦雄一郎氏が積んできたステップ バイ ステップの積み重ねという 順序があるのである。いきなり 高い山を登ろうとするから 無理がでてくるのである。

それなのに なぜ無理してまで どうしても登ろうとする傾向が あるのか?
そんなに 世界最高峰という著名山への憧れがあるのだろうか?

そりゃ 最高峰へ 登るのは 抑えきれないものがある のは 本当だろう。

だからこそ その為の きちんとした手だてが必要なのだ。
どうしても 登りたいという 強い意志を持ち続ける 登山者は 三浦氏のような きちんとした 順序を踏めば 70歳でも チャレンジできるのである。

それが どうして  ヒマラヤの特定の著名山になってしまうのかは 「山の情報」が 偏ることに遠因があるのだろう。

ヒマラヤでも そうなのに ましてや国内の著名山ブームは 相変わらず続いており 日本国内の特定の山へ特定のルートから登ることで 登山者集中による 渋滞を引き起こし 登山道の洗掘など 山の自然へも 深刻な影響をあたえているのが 実情だ。

エベレストで さえ引きおこされる 山の渋滞は 国内の山では 著名山なら 日常的に 普通のことであるのだ。

だとすれば
三浦雄一郎氏のいう「エベレスト登山の資格があるかどうか」を 国内の山にも当てはめてみてみるとよい。

登ろうとする山が登山者に要求するレベルは 自分の今の 実力 経験度 技術度 体力に 見合っているか 考えてみることだ。

無理があるのなら その山にあえて登らなくても その山以外でも 素晴らしい山々は 探せば いくらでもあるのだが、著名山ブームは 登山者を特定の著名山に 無理矢理 集中させてしまっている。

登山者が もし どうしても その著名な山を登るというのなら 順序よく ステップバイステップで レベルを上げてからにした方が 無理して 登るより 遙かに より快適に より楽しくのぼれるのだが、今日 やたら焦ったように 著名山の熱に 侵されて登りを焦っている傾向は こうしたステップを無視することにつながって いるようだ。

ともかく 著名山ブームは 初心者が いきなり高山へ登る傾向を さらに助長していている 根源のような気がする。

何も慌てて 著名山など全く登ることはないと思うのだが、どうしても登りたいのなら、 慌てることなく 順序よく 進んでいけばよい。山は ゆったりと じっくり待っていてくれるのだから。

★一歩づつ登りつづける

三浦氏には エベレストは70歳までまっていてくれた。

「夢は持ちつづけることだ。諦めずに向かっていけば、きっと叶う。
そう信じ、そう念じて、一歩づつ登りつづける。。。。いつか夢の山頂へ」

  三浦雄一郎著 「 高く遠い夢 70歳エベレスト登頂記 」 双葉社
三浦氏再度登頂へ75歳の再チャレンジ

75歳の再チャレンジ。
2008チョモランマ・ミウラ・プロジェクト

山と溪谷 2006年4月号によると
「----サムエル・ウルマンの詩の一節、「青春とは心の若さである」という考え方に共感します。
年をとるとどうしても気持ちの部分が弱くなってしまいますけど、
勇気だとか情熱だとか、奮い立たせるぐらいの強烈な夢を持つことが大事なのではないでしょうか。」
三浦雄一郎 「山と溪谷」 2006年4月号




2005年9月25日 第1版制作
2006年3月21日 更新



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よもやま話
一歩づつ登る 石立山の遭難に思う



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[ 2005/09/25 08:26 ] 山の危険 | TB(-) | CM(-)

敗退

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敗退

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●「白い城砦」 芳野満彦著

「 私の山歴を見ると、成功の記録よりも、むしろ敗退の記録の方が多いかもしれない・・・・・・そんな敗退のみじめな記録の中でも、この時の山行はさんざんだった・・・・・・午後になれば吹雪もやみ、また登ることが出来るかもしれないと考えたのは甘かった・・・・・・ポータブルラジオの天気予報は、山間部の降雪を肯定していた・・・・・・二人で相談して、この地点に重い登攀用具をデポして、再度来月にでもアタックしようと決め、午後二時下降を開始、取り付き点の岩稜ブッシュ地帯に降り立った。
でも登ってくるときと同様、中央稜のテール・リッジを経てのトラバースは極めて危険な状態だ。やむなく、またまた取付点に腰をすえてビバークをした。 」

     「白い城砦」 芳野満彦著 あかね書房 1970年7月15日第一刷





● 敗退の記録

実は このWEBサイトに出ている 山行記録の 他にも 多くの敗退の 記録があります。
天候 積雪状況 体調など 予定外の状況に 追い込まれやむなく 断念して 下山するのは よくあります。
何事も 思うがままに うまくいく ときばかりではないのは 人の世では よくあることなのですが、実際 山の中でも 思いがけないことは よくあることなのです。



● 思い通りに行かないのが登山

分厚い山行計画書を 作ったところで その計画書通りに すべてが うまく運び 何事もなく山頂に辿り着いて 平穏無事に無事下山。すべてが 予定の 目論見通りで すべてうまくいった という 山行は 本当に希です。

また 万が一にも そのような山行ができたとしても、 味気ない 無味乾燥の 全く印象のない 山の記憶が残るだけです。

大抵の場合 色々な 支障となる事項が出てきて 思っていたこととは 違う状況 に数多く 出くわすものです。

それを 何とか やり繰りしながら 計画がうまく運ぶように 軌道修正したり 計画を手直し しながらやりくりし 時には 悪戦苦闘して 何とか 山に登って 無事下山というケースが遙かに多いと思います。




● 印象の薄い 順風満帆 の登山

過去 振り返って 印象の 残る 山登りは その過程で 全力を出しきった 苦労して登った時ほど 記憶が鮮明に焼き付いています。

道に 迷う、 雪が 多くて ラッセルに苦労する、風雪に 叩かれ ホワイトアウトで苦労したとかの 難題に出会って なんとか やり繰りすることのほうが 何事もうまくいってしまう順風満帆の山登りに比べ 遙かに 山が面白かったという 強烈な 印象を 記憶に焼き付けてくれます。

天候は 快晴無風で 先行者のトレースがバッチリ、すべてが あまりに うまくいくような山行は 却って 味気なく 「なんだこんなものかと」という山を軽く見る 結果につながることにつながりうるし つまらぬ印象の薄い 山行になるのです。

以前登ったとき 天候などの諸条件が恵まれすぎて 意外に間単に登れた。
 ところが 次に来たとき 積雪条件が悪く 天候も悪く 難渋した ということがよくありますが、 印象としては 苦労して 山頂に立ったときの方が 感動が大きいのです。

間単に登ってしまって 山を 甘く見下してしまう 気持ちが出来てしまい 後で苦労することになるのです。

謙虚さを 失わせるような 順風満帆の 山登りよりかは、 難行苦行の 山登り が ずうっと 面白いのです。

苦労して やっと 登ってこそ 山登りなのです。
 



● 何とかやり繰りすすことなのだが
 
はじめから 敗退覚悟で ということも あるでしょうが とりあへず なんとか 自分なりに 納得できる線まで 頑張って 全力を 尽くして やり繰り してみることです。 それでも 駄目なときは やはり 敗退の決断 しかありませんが、その時でも ああ 面白かった 十分 味わうことが出来た 良くできたと 感謝の気持ちで それなりに満足することが大事です。




● 敗退 撤退の決断が出来ることが大事

天候 積雪状況 体調 ルートの具合 すべて 想定された範囲内なら良いのですが そうでないケースが出てきたら やはり 適切な判断が求められます。

予定より 時間がっかったていどで 済んで良いのですが 無理して 更に 進んでも もう 時間内には 届かぬと言うことにでもなれば 撤退 ということになります。

すべて想定されている 範疇だというのは 応用問題すらを解くことも出来ない 登山者になりかねません。

自然は 時折 人間の想定を 越えた 面を 現せます。応用問題くらいの対応ではとてもすべてできるはずもない、人知を越えた 新たな 難題を ぶつけてくれます。

だから そんなときは全力をつくしても 駄目だと 悟る ことが大事です。 

そんなときにでも 絶対 計画通りだと 意地を張って も うまくいきません。 一番 大切なのは その時の状況を 的確に判断し 行動する 臨機応変の行動の方が 大事です。無理せず 素直に 敗退の選択 を選ぶことです。

敗退 撤退 中途頓挫 悔し紛れに 試登 ルート偵察 などと名付けても良いのですが、要は予定の所まで行かなかったケース 計画通りにならなかったケースなど 実際 いくらも出て きます。


撤退の 言い訳として 時間切れ ホワイトアウト 積雪条件など 何とでも理屈を付けても良いんですが、敗退という 決断は 自分でなさることが大事です。




●「アイス・ワールド」  ジェフ・ロウ

「観測計器や合理的な観察がどういう結果を示そうと、胸の奥の不安を打ち消すことができないなら、行動を続けるべきではない。

ときにはそういった感覚の解釈を誤り、敗退を悔やんでしまうこともある。しかし、やがて、根拠のない懸念を切り離して、あらゆる角度から自己の第六感に迫りくるデータを、純粋な無意識下で、かつコンピューターのように蓄積しながら、正当に評価できるような日が訪れるのだ。」

  「アイス・ワールド」  ジェフ・ロウ著 手塚 勲訳 1998年2月25日 山と溪谷社




● 敗退 --- 次につながる 貴重な経験。これを 活かすことが出来るかどうか。

要は 敗退を 貴重な経験として 次の機会に なんらかの形で 活かすことが出来るかでしょう。

悔しさをバネに ファイトが湧けばそれでよし。
リベンジ などとすぐ 焦ることもないのですが また 再挑戦させてくれるよう わざわざ敗退させてくれたという 感謝の気持ちをもつことが 大切です。

山に 貴重なことを 教わったと 感謝の気持ちがもてること になればそれでよし。
2度あることは3度ある 貴重な敗退経験を 更に繰り返しすことになっても 更に 蓄積すれば 更によし。 
気長い気持ちで 焦ることなく 山に取り組んでいけば 良いのではないでしょうか。




●「連戦連敗」 安藤忠雄著  

「数え切れないほどの”敗退”(まけ)を体験してきた。コンペ(設計競技)に挑戦しては落選を繰り返している。
まさに連戦連敗、さすがに懲りて もう終わりにしようかとも思うのだが、誘いがかかるとついまた挑戦してみたくなる。
次の闘いへと意識は飛躍してしまう。今も連敗記録を更新中である。

どれだけ 力を尽くしたところで、大抵の場合は報われない。だが、挑戦は決して無駄ではなかったと思っている。

建築に関わるさまざまな事象に思いをめぐらせ、その可能性をただひたすらに追い求める。コンペは自らの思う建築、すなわち自分自身を発見し、追求する絶好の機会だ。創造という行為があるとするならば、この思考の蓄積こそが、唯一それを可能にする手だてととなるのではないか。モノをつくる、新たな価値を構築するという行為の大前提が、この闘い、挑戦し続ける精神にあるように思う。」  

   安藤忠雄著    2001年9月1日 初版 東京大学出版会




2004年4月8日 第1版制作
2006年3月20日更新
[ 2004/04/08 23:31 ] 山の危険 | TB(-) | CM(-)


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